セリア 750mA USB充電器
セリアにテーブルタップ(100Vの3つ又)を探しに行ったら、お目当てのテーブルタップは欠品(廃番?)で、その代わりと言っちゃなんですが、ダイソーで見覚えのある小さな USB充電器 が・・・
ダイソーの 1000mA は嘘八百 でしたが、セリアのほうは似たような雰囲気が漂ってくるものの控えめに 750mA とのこと。
同じくセリアに陳列されているサイズの大きい 500mA のほうがデッドになるんじゃないのか?と心配しつつ買ってみます。
分解を試みると表面の白い銘板?の爪が確実に折れますが気にしない気にしない。(接着剤が使われている)
DCDC が表面実装 MC34063 である点を含めて殆どダイソーと一緒ですが、ダイソーのほうはヒューズレスなのに対してセリアのほうは(たぶん10mmの)小型ガラス管ヒューズが備わってました。
もうこの時点でダイソーの自称1000mA品を買う理由はゼロになりますね。
セリアも試してみましょう。
750mA 使うために必要な抵抗は 5V ÷ 0.75A = 6.66Ω ですので、10Ω と 20Ω を並列に接続します。
10Ω のセメント抵抗はありますが、あいにく 20Ω は持ち合わせがないので、20Ωを酸金 10Ω×2直列 で代用です。
P = V^2 ÷ R ですので、10Ω側が 5^2 ÷ 10 = 2.5W < 5W で合格。20Ω(10Ω×2直列)のほうが抵抗2本で分圧なので1本あたり、2.5^2 ÷ 10 = 0.63W で、0.5W から少しオーバーですけど短い時間なら燃える心配はないでしょ。
ダイソーのときと一緒で基板の出力部に半田付けし、13.8V を掛けて電圧と電流を測定してみましょうか。
緑のテスターで電圧を、黒いテスターで電流を、それぞれ測っております。
通電直後 | 10分経過 |
パッケージの「750mA」は嘘じゃありませんね。
一般的には(個人的には)電圧降下5%くらいまでが許容範囲ですが、3%の降下で留まっており、ばっちりです。
(V=IRに一致しないのは、誤差5%の抵抗を組み合わせのため、厳密に6.66Ωじゃないからと思われ)
ただし使用されている電解コンデンサが入力側 47μF/25V、出力側が 100μF/10V でしたので、パッケージに記載のとおり 24V車には不可ですね。800mAのやつは 24V車不可といいつつ実際には 40V までオッケーな部品でしたが。
※オルタネーターが元気に発電しすぎると、24V車のシガーソケットは最大で30Vくらいになることがあります
24V 未対応は別にいいとしても一つ残念なのは基板上の部品配置。
主要な熱源は DCDC チップたる MC34063 とインダクタ(コイル)なのですが、インダクタが電解コンデンサと密着した配置なので、今回のようなフルロードだと電解コンデンサの電解液が確実に煮えます(笑)
素手で触れないほどに(触りたくないほどに)電解コンデンサを熱しちゃいけません!!
あくまで商品の本来の目的たる「USB充電器」として使う分には通電させてる時間は知れてますので心配するほどではないですが、基板を摘出して電気工作の電源としてフルロードに近い負荷で長期間にわたって連続使用すると、たぶん電解コンデンサが早々に破裂することでしょう。
中華コンデンサの耐熱 105℃ は実に怪しいですから(85℃品として扱ったほうがよく、そうなると寿命は105℃品の1/4)
いちおパッケージ記載の 750mA は「偽りなし」でしたが、インダクタの定格電流は許容ギリギリもしくは少々オーバー気味でしょうし、設計的に強烈なギリギリ感が漂います。
電気工作の素材として使うならば迷わず 800mA のほうですし、サイズがコンパクトである必要ない人にも同じくセリアの 800mA 品のほうをお勧めしたいところですねー。