以前に、出力1Aを豪語していたダイソーUSB充電器が、実際には1A出ないとコケ下ろした記事 を書きました。
その延長で似たような100円USB充電器を比較させつつ最終的に コアウェーブCW-167DC が最強 という風にまとめさせていただいてから1年半が経過。
なにか工作するときの「材料」として改造前提のときは、コアウェーブCW-167DC より性能的には劣るぽいものの加工性優先で、DIP 基板で作業がラクな セリア 800mA のほうを愛用している次第ですが、そろそろ手持ちストックが尽きてきたので補充を・・・と思いセリアに立ち寄れば、800mA 品の近くになんか新しいパッケージ品が置いてあるじゃないですか。
これまでの 800mA 品のほうも実質的には安定して 1000mA くらいまで出せていたのですけど、今度のは堂々の 1000mA 対応と謳ってます。
コアウェーブと同等なやつをセリアも出してきたか?ということで試しに買って帰りました。
定番の MC34063(SOP)を使ってあって、コアウェーブ同様に入力側に交換を前提していないヒューズ(チップヒューズ)が、出力側にツェナーダイオードが、それぞれ備えられています。
細かい仕様値は見えませんが、MC34063 がショートモードで破壊したときは、ヒューズを焼き切って負荷を保護してくれる設計だと信じることにします。
電流制限のシャント抵抗は 0.22Ω ということで、データシートの「0.2Ω以上にせよ」に準じています。
表側には背の高い部品が並んでます。
動作中に点灯する LED の足がコネクタ(GND)に近接しすぎててショートを心配するところですが、アノード側に電流制限抵抗(510Ω)が入っているので、もし足がコネクタにショートしても LED が点かなくなるだけで大事には至りそうにありませんので安心していいと思います・・・・え?安心する所を間違えてるか??
パッと目で気になるのは、やはりインダクタ。
優秀な成績を収めたコアウェーブのがトロイダルなインダクタだったのに対して、今回のセリアのは 800mA 品のそれより小さく、ダイソーに使われていた物に近い円筒型です。
これはなんかヤバイですねー、怪しい香りがプンプン、確かめてみるしかないですな。
これまでの実験でも大活躍してる、お馴染みの 5Ω セメント抵抗
以前と条件を同じにするため、出力部に半田付けしますね。
前回同様に、電源は 13.8V くらいにしときます。
さあ、スイッチオン!
FB ピンへは 3.6kΩ/1.2kΩ という分圧比で戻されているので、1.25V×(3.6kΩ÷1.2kΩ+1)=5.0V となるべきところですが、5Ωという高負荷(低抵抗)にも関わらず、ほとんど降下なしの 4.9V を維持できてるじゃありませんか!
さすがエレキ小物のセリア!!!
すばらしい!!!
え?
表題と違う!?
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10分経過
セリア、おまえもか!
素の ダイソー1000mA 品ほど惨くはないですが、ダイソーのインダクタ交換後みたいな状態じゃないですか。
チンチンに過熱してる MC34063 をフーフーと強制空冷させると電圧復活する点まで全く一緒です。
定格から 15% も電圧降下しちゃいかんでしょ!!
できれば 5%以内、最悪でも10%以内、じゃなきゃさ
結論
セリアの 1000mA は実質 800mA 品と思われ
セリアで 1000mA が欲しかったら 800mA 品を買っておけ
追記(2015/07/03)
似たようなパッケージに入った 1000mA な USB充電器を ミーツ(シルク)も扱い始めました。
本体は残念ダイソーに限りなく近いデザインで、陳列してる状態からしてみて「試しに買ってみるか」って気すら起きない先入観で、これはゴミ箱へ直行か・・・と思いきや
想像を絶した漢仕様ではありますが、驚愕の事実が!!
続きは ミーツの新しい 1A USB充電器、あのダイソーと一緒かと思えば・・・ をどうぞ。