核融合科学研究所、一般公開

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 岐阜県土岐市にある核融合科学研究所 が年に1度の一般公開と聞いて行ってきました。
 「核」というと何かと危険なイメージを想像してしまうわけですが、核融合核分裂よりも格段に安全なエネルギーである、という広報活動の一環を兼ねているものと思われます。
 まぁ一般公開の目的はどうでも良いとして、こーいう系の施設は昔から大好きなので。。


 色々と展示物があるわけですが、中でも「うぉー」って思ったのが、一番シンプルな燃料電池システム。


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 中学だかで習ったと思いますが、水の電気分解(H2O → H2+O2)そのもの。
 太陽光パネルから来る配線を繋ぐと、この電気分解が行われて水素と酸素に分かれます。
 これが充電。


 で、太陽光パネルを外して負荷(展示ではモーター)に配線を繋ぎ換えると、水素と酸素とが結合して水に戻り、その過程で生じた電気によってモーターが回転します。
 これが放電。


 確かに中学の授業のままなんですが、燃料電池の基本だったんだとイマサラながらに感じ入った次第です。
 というのも、以前から太陽光パネルで発電して蓄電池に充電〜という独立システムを運用しているのですが、太陽光発電を(商用電力とは)独立して使うに当たって最も苦労している点が、充電システムそのものだったからです。
 この、水の電気分解を用いた「充電池」は、効率こそ余り良くなさそうな気がしますが、充電システムの寿命という面ではかなり良いのでは?と思いました。


 そんなかんだで様々な展示物に目をキラキラさせながら、最後はこちら(思い切り水平がズレてますが・・・)


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 これこそが核融合を起こす炉で、世界最大の超伝導大型ヘリカル装置だそうです。
 装置を見渡せる周回路を歩いてみましたが「なんか分からないけど凄そう」としか。。


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 今はコイルを絶対零度付近まで冷却させて超伝導状態にして・・・と難しいことをして、ほんの一瞬だけ核融合反応させてみる、という段階だそうですが、持続的に(再帰的に)核融合反応が継続して発生させ続けるようになると、いよいよ商用炉として発電させることが可能になるそうです。
 海水が燃料になるので、世界のエネルギー問題は全て解消する〜という話ですが、自分たちが生きている世代に立ち会えるといいですね。


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 「僕たちは小さな太陽を作ろうとしてるんだ」
 研究員の方の、この言葉が記憶に残りました。