原発は、熊本のような想定外の揺れに耐えられるのか

 産廃新聞にしては、珍しく良い記事を書いてきた。

体育館や庁舎、耐震化でも損壊 余震頻発、想定超え


 熊本地震では、耐震化済みの体育館や行政庁舎が強烈な揺れにより損壊。避難所や復興の司令塔となる重要な施設だが、複数箇所が立ち入り禁止になっている。なぜ耐震化工事が終わった施設が損壊したのか。関係者は、震度6弱以上が7度観測され、さらに余震が絶えないという今回の地震が「耐震基準の想定を超えた」と指摘する。


(中略)


 耐震改修促進法では避難所機能のある施設などには「震度6強以上の地震で倒壊する危険性が低い程度の耐震性」を求めている。学校の耐震化を管轄する県教委は「耐震化は1度の地震に耐えるのが前提。2度目や大きい揺れが続くことは想定されていない」と説明する。


 熊本地震では25日午前0時現在、震度1以上を873回観測するなど、余震の多さが目立っている。明治大学危機管理研究センターの市川宏雄所長(都市政策)は「想定外のことが起きれば、それを踏まえた見直しが必要。特に自治体庁舎は厳しい基準を検討してもいい」と指摘している。


引用元はこちら

 耐震基準を完全に満たしていた建物が「想定外の揺れ」によって損壊したそうです。


 大きい揺れが何度も続いたとき、果たして原発は大丈夫なのでしょうか?
 今回の熊本地震で、震度6〜7クラスの大きな揺れが短い期間に何度も起きることが確認されました。


 これまでは想定外だったかもしれませんが、実際に起きたわけですから、今後はこうした揺れも想定しないといけません。
 結びの言葉に「想定外のことが起きれば、それを踏まえた見直しが必要」と書かれてますが、見直し(厳しい基準)が必要なのは自治体庁舎だけじゃなくて原発もそうでしょう。


 川内原発を含めて、全国の原発は、今回の熊本地震のような揺れ方を想定しないといけません。
 少なくとも、1週間内に震度7が2回+震度6が5回、が連続して起きることは想定しないといけなくなりました。
 「想定外」という言い訳は、この2016年4月をもって通用しなくなったのです。


 熊本で被災された方々には大変に申し訳ないのですが、神様からの最後通牒のように思えてなりません。


 福島は列島の東端だったから、この程度で済んでいるのです。(福島の東半分の国土を失う程度の「この程度」ですが)
 川内を始めとして列島の西に位置する原発が、福島のように爆発したら日本は世界地図から抹消されるでしょう。
 「核汚染区域」として黒塗りされた状態に。