やっぱり原子炉は割れていた

核燃料、最悪の圧力容器貫通の可能性…福島原発

 (前略)
 報告書は、破損した1〜3号機の原子炉圧力容器の底部から溶融した核燃料が漏れ出し、格納容器内に堆積している可能性を指摘した。
 格納容器まで溶けた核燃料が落下する現象は「メルトスルー」(原子炉貫通)と呼ばれ、「メルトダウン」(炉心溶融)を上回る最悪の事象。これまで圧力容器底部で、制御棒の貫通部などが破損し、高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏出したことは明らかになっていたが、政府が公式にメルトスルーの可能性を認めたのは初めて。
 (後略)

全文こちら

 圧力容器も格納容器も、どちらも1気圧になっていた4月初旬の時点で既に原子炉が割れていたこと確定的だったわけですが、今頃になって公表されました。

格納容器内に堆積している可能性

と書いてますが、格納容器よりも遙かに頑丈な圧力容器を溶け破っている状態で、圧力容器よりも遙かに軟弱な格納容器に堆積して留まっていれるわけがありません。
 今回の発表タイミングで言えば、「圧力容器の底部から融解した核燃料が漏れ出した」までは確定的で、「格納容器の底部をも溶かして地中へ・・・」を可能性として指摘するべきくらい。


 確実にチェルノブイリの事故を超えて、人類にとって未経験の領域に入りました。
 格納容器を破って地下へ漏出しているであろう核燃料の処理は、恐らくは現代の人類にとって不可能だと思われます。
 ひたすら注水しながら爆発が起きないことを祈るくらいしか・・・


 注水した水の多くは海と地下水に漏出していると思われますが、国際社会向けに「汚染水の回収は出来ている」とウソをつかないといけない建前とは別に、本音ベースで、この先10年で日本近海の太平洋がどれほど汚染されるのか全く予想がつきません。


 概ね見当がついていたこととはいえ、とんでもないことになってきました。