福島の放射能で危機感を抱く医師たち
日本の医師ら、福島の放射能起因の公衆衛生上の問題を警告
ダール・ジャマイル 2011/8/18 14:09 アルジャジーラ
わずか半年で5〜10年分の放射線を一気に浴びてしまったんだから、調子が悪くなる人がいても不思議ではありません。
アルコールに酔いやすい人と酔いにくい人がいるのと一緒で、放射能も耐性がある人(なかなか影響の出ない)と耐性の弱い人(感受性が強くて影響が出やすい人)とがあると聞きます。
私の場合は奥穂の小屋で燃料代わりにロング缶を空けてから、空き缶を返した足で西穂に向けて出発するようなタイプなので、アルコールに対する耐性は弱くないほうだと思いますが、「大丈夫だから」って他の人に勧めて飲ませる気はおきません。
放射線に強い大人(特に団塊世代の中高年)が「大丈夫だから」と放射線に弱い子ども(を持つ親)を諭して、数ヶ月で数年分の放射線を浴びてしまう環境に住まわせるのは山でのアルコールを例に取れば確実に犯罪的だと思います。
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- ただちに健康に害を及ぼしません
半年も経ってから、ようやく一部の人に被曝症状が現れ始めましたので確かに「ただちに」ではありませんでした。
「ただちに」と「健康に・・・」の間に「は」を入れて読むべきものと分からなかった人たちには嘘に聞こえるかもしれませんが・・・
「鼻血や下痢なんかで死なないんだから構わないだろ」って呟く東電幹部の声が聞こえてきそうです。
今ほどに高度医療が発達していると、よほどの高線量を浴びない限りはただちに死ぬことはありません。
とはいえ破壊された DNA を修復する技術までは持ち合わせていないので、それらが原因となって発症する様々な病気に対しては、表面的に治癒したように見せかけることしか出来ません。
根本的な原因を解決していないので、病気は時間をおいて再発するでしょう。死なない病気かもしれませんが。
放射線によって DNA の情報が壊されて内容が書き換わってしまったのに、細胞としては書き換えられたかどうかに関係なく忠実にコピー細胞を作ろうとしてしまいます。
その劣化コピーした細胞の中からは、いわゆる癌細胞になっていくものも現れます。
すべては確率の問題となってきますが、癌細胞に変異する確率を有する劣化細胞の絶対数が少ないに超したことありません。
ただちに症状が出ず一定の時間をおいてからしか発症しない原因は、細胞のコピー速度に依存します。
当然にして、細胞コピーの速度が速い子供ほど、影響が出る確率が上がります。
生体活動に必要な細胞の設計図を書き換えられてしまい、死ぬまで、いや死んだあとでも子孫まで、その「書き換えられた設計図」が受け継がれる恐怖。
必ず爆発するわけではない時限爆弾の細胞情報が子孫の代まで残ることになります。
すべては確率であり、地球のどこへ移住しても確率ゼロにはなりませんが、数年分の放射線を数ヶ月で浴びてしまうような環境が良いわけありません。
誰しも生きてれば多かれ少なかれ病気を患うわけで、死ぬまで「モグラ叩き」をしているようなものです。叩き損ねるとゲームオーバーというあのゲームです。
出てくるモグラの数は少ないほうがラクですが、ゲームを進めると出てくるモグラの数がドンドン増えていきます。
人間の老化を再現してるようなもの。(稀にモグラの数が増えることなく天寿を全うされる幸福な方もおられますが)
いま普通の人より多くの放射線を浴びてしまうとモグラの数が増えた状態になります。
「少しくらい増えようが叩き損ねなければいいだけだろ」とは 東電と東電の仲間たち の声。
子供や孫は、最初からモグラの数が多い状態でゲームスタートさせられます。
そういう事態になっても「叩き損ねなければいいだけ」って平気で呟くのが彼ら。