話題のアニメ「君の名は。」をナイト1300円で見てきました。
男女が入れ替わって恋に発展するだけのペラい内容かと思いきや、いやいや。
今では殆ど抱かなくなってしまった、くすぐったい感情が甦ってきたというか、終始、ハラハラとホコホコとか交互にやってくる飽きの来ない展開。
入れ替え制じゃなかった時代に、居座って同じ作品を二度見したことは何度もありますが、
お金を払ったうえで二度見したいと思ったのはナウシカ以来です。
ところで・・・(ネタバレ注意)
同い年という設定だけれども、瀧と入れ替わったのは(被災前の糸守に住んでいた)3年前の三葉であって、3年前の三葉と同い年の瀧なのだから、つまりは三葉が瀧よりも3つ年上ということになるのかな?
定期的に入れ替わっていたのだが、瀧に「今夜は彗星が見えるよ」と伝えた日には彗星はない。
それは三葉が前日に書いたメモなのだが、三葉の「明日」は瀧にとって「3年前の明日」。3年前の彗星は見えない。
以降は入れ替わることがなくなるわけだが、それはその時点のタイムパラダイムでは、その翌日夜に三葉が他界してしまったせいだったんだと私が気がついたのは帰宅してから。
瀧が糸守を探し当ててご神体に備えてあった御神酒を口に含んだところで入れ替わることに成功、つまり三葉が他界することのなかった過去に切り替わった(タイムパラドックスが起きた)んですね。
瀧を探しに東京へ行った三葉が電車の中で出会った瀧は、3年後に三葉と入れ替わる運命の瀧で、その出会った時点では瀧は三葉のことを知らない。
3年の時差をもって入れ替わっていたことに気がついてない三葉はショックを受けて髪を。
後の「知り合う前に会いに来るなよ。分かるわけねぇだろ」に繋がります。
入れ替わったうえで3年という時差も加わるので、理解するのが難しい。
瀧の時間軸で考えるより、三葉の時間軸を基準にして作品を見たほうが理解しやすいと思う。
ちなみに二人の時間差は、彗星がぶつかるまで(瀧にとっては奥寺とのデートの日まで)はジャスト3年だったものの、その次の入れ替わり(瀧が御神酒を口にした時点)からは、3年+α(1ヶ月程度?)のズレに、ズレ幅が変わっているみたいだ。
「カタワレ時」に、やっと出会えたのは良いのですが、山を後にするときは最も大事なものを置いていかないといけない。
私が思うに、置いていってしまった、その最も大事なものとは、お互いの名前であり、お互いの記憶だったと思う。
撚り集まって形を作り、捻れて絡まって、時には戻って、途切れ、また繋がり。
それが組紐。
それが時間。
それがムスビ。
そのとおりの展開に、エンドロールが流れるまで目を離す隙を与えません。
舞台設定は飛騨地方をモチーフにしたということになっていてるようですが、ご神体(ご神木)のあったカルデラ状の山、あれはどこでしょう。
伊豆諸島の青ヶ島が有力視されてますが。。。
小川を前にして「ここから先はあの世」という婆(一葉)の台詞のとき、私が瞬間的に思い出した場所があります。
ここです。
御嶽・四の池の小川(2008年7月に歩いた時 の写真で、EXIFに位置情報を残してます)
岐阜県じゃなくて、ギリギリ長野県になりますが。
ご神体こそないものの、その小川を超えた先に広がっていた「あの世」の光景。
もし神様がいるとしたら、こんなところに棲んでるんじゃないかなぁと当時感じた記憶があります。
この少し先で、隕石でなく噴石で大勢の方が亡くなられましたが。
目が覚めると、ついさっきまで見ていた夢の内容が思い出せない。
その「もどかしさ」が作品全体の背景になっていて、ちょっと気持ちが若返る作品ですね。
ところで自分にも、継続して見ている夢があるんですよ。
時々しか見ないのですが、地形とか出てくる人物とか、世界観が前回の夢と繋がっているんです(そう感じるだけかもしれないが)
どんな夢か?って??