田んぼの世話を始めて4年目。
去年の稲刈り に載せた写真には写ってませんでしたけど、稲穂と稲穂の間の地表には紫色の可憐な小さな花をつけた水草が大量に群生していたのでした。
コンバインに巻き込まれた蔓が稲の入り口に溜まり過ぎてきたら時々手で除ける、という作業が増える程度で、「これも、秋の情緒だなぁ〜」って浸っていたのですが、この「コナギ」という植物が秋に花を付け種を落とした翌年(つまり今年)には・・・
まともなカメラじゃなくて画素が悪くて恐縮ですが、こんな風に、水面が見えないくらいにコナギが黙々と生えてきます。
「完全無農薬」みたいな崇高な稲作やってるわけではありませんが、すべて自家消費米(出荷米じゃない)ということもあり、最低限の農薬しか蒔いていないのは確か。
最低限の農薬であっても撒き方が上手であれば、ここまでひどいことにはならないそうで、ほとんど生えていない地帯もあるので、たぶん撒き方が悪かったのでしょう・・・
「コナギ」は農薬に比較的弱いらしいので、農薬を使って枯死させるのが一般的だそうですが、稲に悪影響がないとは言われるものの、できるかぎり農薬の使用は少なく抑えたい気持ちが働きます。
ということで、手抜き(「手を抜く」じゃなくて「手で抜く」のほうですよ、笑)をし始めたのですよ。
無理なく前進できるエリアということで、2条(2列)分を抜きながら前進していく作戦に出たのですが、その2条だけ(1ターンと称す)で所要時間は2時間弱。。
連続して3ターン(2条×3=6条)・6時間やって干からびました。
早月尾根から剱を日帰りしたとき のほうが遙かにラクですよ・・・
(体力の衰えを考慮すると、当時と単純比較できない部分もあるが)
平日は仕事前の 4:30〜6:30 を使って無理なく1ターンずつ制覇していくと仮定して試算すると田んぼ1枚に2〜3週間。
2枚あるので、合計では1ヶ月を超えます。。。
実際に 4:30〜6:30 を2日ほど実践してみて気がつきました。
あかん、これは絶対に無理だ・・・
絶望していたところ、ネット検索していたら、「すいすいカッター アイガモン」なるものがあることを知り、アマゾンのプライム会員無料お試しを使ってポチっ。
(1ヶ月後までにプライム会員から脱会しないと、馬鹿高い年間費を請求されてしまうので、忘れぬよう・・・)
夕方にポチったにも関わらず、さすがプライムサービス、翌日の午前中には「アイガモン」届きましたよ。
付属の取説の指示に従い手持ちの草刈機の先端に取り付けて、いざ戦場へ出陣!
メーカーによると背負式の草刈機が推奨されているみたいですが、普通の竿式でも問題なく付きます。
ちょっと重さが増すだけです。(背負式のほうが重さを感じにくい気がするが)
日工タナカ (型番不詳)
2サイクル空冷ガソリンエンジン 32cc
「この愛くるしい合鴨さんに水草を食べてもらう〜」という気持ちで入田し、条間に据えてエンジン全開かまして前へ前へと進軍してくわけですが、いざ始めてみると、だんだんと単なる「条間掃除機」としか思わなくなってきてしまいます(笑)
左側が、掃除機かけたあと 合鴨さんに食べてもらったところ、右上の付近が、これから 合鴨(以下略 のところです。
草の葉っぱが浮いていて切れてないように見えるかもしれませんが、茎は確実に粉砕されています。
深くまで生えてる根っこがキッチリ抜けてるわけじゃないですが、地中 1〜2cm くらいの浅い部分は粉々。
田んぼの外からも Before/After が一見できるほど、強烈な威力。
しばらくするとまた生えてくることは確実ですけど、光合成できる葉っぱを粉砕したことで敵の戦意も下がったことでしょうし、何とか稲が育つまで時間稼ぎできるといいのですが。
(稲が大きくなれば日光を独り占めできて、コナギに与えなくなるので、互角に戦える気がする)
縦方向の条間は「アイガモン」でキレイに掃除できますが、横方向の株間の残兵へはノーマーク。
それでも水面が全くみえない状態よりは遙かにマシだと思いますが、コナギがどういう反撃に出るか、ちょっとワクワク。。
(2人作業で、片方がアイガモンで進みつつ、もう一人が着いていきながら株間の残兵を手で抜いて次にアイガモンが戻りに利用する条に捨て置いて、一緒に粉砕させるという手段も有効かと)
田んぼを道楽でやってる人であれば、少々の追加労力は惜しまないと思いますが、やっぱ「1条掃除機」であるという点。
我が家のコンバインは2条刈りですけど、前進速度は概ね同じとして、単純に稲刈りの倍の時間がかかります。
田んぼ1枚に5〜6時間ってところでしょうか。
メーカーサイトには1反30分〜1時間とありますが、ちょっと信じられません。。
混合ガソリンの消費は 2L くらい。
水が多すぎると能率が下がるので、やや少なめがいいです。(水深1〜2センチが理想か)
かなり考えられたくちばし形状のため、ほとんど稲を巻き込むことはないですが、稲束から1〜2本倒れ込んでくる場合、「風通しをよくして得られる収穫増でペイだっ」と割り切って、一緒に叩き切ってしまったほうが気が楽かと思われます。
あと、道中の通路外に ひえ とか発見したとき、ひっこいぬて前に放り込んでおけば、もれなく玉砕してくれます。
(出穂前の ひえ に限ります、出穂後は面倒でも田んぼの外に捨てるべし)
手抜き1ターン2時間に比べたら、もうバラ色ですよ。
ただ「この愛くるしい合鴨さんに水草を食べてもらう〜」て言うピュアな心は先ほど書いたとおり使用開始とともに既に失ってまして、うちでは専ら「カルガモン(刈るガモン)」と呼称させていただいてます。
メーカーさん!「カルガモン」も商標おさえといたほうがいいですよ〜