「紅白を卒業する」ということの意味

 ただいま帰省して家族で恒例の紅白。


 テレビないものだから、あまちゃんはリアルには全く分からないけれど、
9時半すぎからの、あまちゃんドリコム の辺りはほっこり〜


 吉田美和さんの笑顔は本当にいいですね。
 ちょっとだけ涙腺ゆるみました。



 さて、AKBの何とかが「AKBを卒業します」とかヌカしてましたが、あーいう公私混同を平然と番組内でやらせてしまうNHKの劣化、かなりのものではないでしょうか。
 なんか、半分は「事務所枠」(電通枠?)が事前に決まってるかのごとく出演者の選ばれ方。


 そんな中でオオトリ・北島三郎さん
 司会のアラシが「紅白を引退・・・」と釘を刺しているのに、北島さん、ずばり「紅白を卒業」と言い退けました。


 卒業とは、「もぅいい年なんだから、ゲームは卒業しなさい」って感じで使われる言葉であり、学校の卒業であっても、送り出す学校側が「君はもう卒業だ、おめでとう」という風に用いるものであって、送り出される側が「卒業する」と言うのは、(教育範囲が定められている)学校だから許されている発言であって、一般には、「ここに居残ると自分の能力向上が阻害されるから、卒業してステップアップする」というニュアンスを含みます。


 最近は退社する人も挨拶で「これまでお世話になりました、私は本日にてこの会社を卒業します、どうもありがとうございました」みたいなことをスピーチするアホがいますが、どんだけ失礼な言葉を吐いてるのか自覚があるのか・・・?
 たぶん、ないんだろうなぁ〜


 自ら居た組織に対して出て行く側が「私は卒業する」と宣言するのは、極めて失礼な言い回しなのです。
 

 北島三郎さんもの御歳ともなれば、ここ最近の「卒業」の言葉の濫用に、敏感になっておられたはず。


 もしかしたら、司会から「紅白を卒業ですね」と謙遜されたら、「はい、引退です」という風に謙遜語で返したかもしれませんが、「引退ですね」と言われたことで、その辺の意味を当然に理解したうえで、慎重に敢えて「紅白を卒業します」という言葉を選択したのではないでしょうか。


 考えすぎ?


 司会はグダグダだし、48系が3組も要らないし、ゆるきゃらは暴走してるわ、泉谷はキレるわ、どこまでが演出でどこからが事故か分からないような繋ぎ、全体としてはここ数年で最も酷い紅白じゃなかったですか。


 サブちゃんは軽い気持ちで「卒業」なんて言葉を使わないですよ。
 出て行く側が「卒業」という言葉を使うときに包含する微妙なニュアンスを意識したうえで、その日のグダグダを目の当たりにして確信をもって「紅白卒業」を宣言したように思います。