「富士山」世界遺産登録へ 三保松原「除外」条件で勧告
国連教育科学文化機関(ユネスコ)諮問機関の国際記念物遺跡会議(イコモス)は1日までに、「富士山」(山梨県、静岡県)を世界文化遺産に登録するよう勧告したが、構成資産・三保松原(静岡市)の除外を条件としたことで、地元にはショックが広がっている
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130502-00000042-sph-soci
私も完璧に「地元」と同意見だ。
私にとって、富士山は国内3000m峰のうち最後に頂を踏んだ山。
記録を紐解けば 2005年の11月 に登ってる。( 山行記事はこちら )
快晴かつ人影皆無という最高条件下で静かな富士山を歩いたときの写真をペラペラ眺めて当時の記憶を呼び戻すも、バラックに近い山小屋が乱立するだけの頂は決して美しくない。
やはり富士山は眺める山だと思う。
様々なビューポイントのあるなかで、三保の松原は最も富士山を美しく見せる場所の筆頭候補に挙げられると思う。
太古の昔から色んな人が色んな角度が眺め、場所はもちろん時間・季節に応じて様々な表情に変える富士山。
富士山の存在は一帯の文化圏形成に大きな影響を与えたのだから、「文化」遺産という話であれば、薩田峠の付近から箱根まで、ほぼ静岡の東半分と山梨の南半分の広域を「富士山が育んだ地帯」として登録するべきだと思うし、距離を持ち出してくる神経が理解できない。
京から江戸へ向かって東海道を歩いた旅人にとって、旅の全行程の 2/3 となる薩田峠を登りきったところで突然眼前に飛び込んでくる富士山の弁舌に尽くしがたい美しさは、写真もない時代のとって最高の土産話だったに違いない。
ユネスコは、富士山の何をもって文化遺産だと言っているのだろうか?
単なる単独峰の富士山、としてしか見ていないユネスコの担当者が、決定的に何か足りない気がするのは私だけ?
(補足)
11月の富士山は完璧な冬山装備と天候判断の知識と決断力が必要です。
全ての小屋が閉まっているので、道中で助けを得ることは出来ません。
観光登山の気分で行くと遭難します。