「核のゴミ」を「金塊」に粉飾する電力会社

敦賀原発廃炉の可能性 日本原電、破綻に現実味


 敦賀原発福井県)の直下にある断層(破砕帯)が活断層である疑いが強まったことで、日本原子力発電(原電)は今後、敦賀原発廃炉を迫られる可能性が高い。


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 敦賀1号は運転開始から40年、2号機は25年が経ってます。
 当時の設計寿命は30年でしたから、1号機は寿命を超えてますので破砕帯の有無に限らず廃炉は当然ですが、2号機の廃炉が決まると債務超過ってさ、どんな財務やってるの?


 原子力発電所も固定資産ですので、設計寿命30年を耐用年数とし、企業会計でよく使われる定率法で減価償却してみると、25年たった今の資産価値は当初の 14% しかありません。(定額法で減価しても、ほぼ同等の資産価値)


 廃炉にかかる費用は電気料金に含めて徴収済みで別に積み立てしているということになってますから、耐用年数を超えて動かしてる1号機で余計に得てる廃炉積立金を含めれば、2号機の廃炉に伴っての追加負担は必要ないですから、実質的な損失は 14% の資産減却だけのはずです。
 たったそれだけで債務超過って、どんだけ脆弱なの?


 ってよくよく読み返したら何ですか、これ・・・

 電力会社が保有原発廃炉を決めれば、それまで資産だった原発や核燃料は一転して価値がなくなり、資産の目減り分を損失として処理する必要がある。

 5年の耐用年数を残して除却する損失だけかと思いきや、それまで資産だった核燃料は一転して価値がなくなり と。
 これから燃やす予定だったウラン燃料の在庫が、そんな莫大な量あるわけなく、ここで指す価値がなくなる「核燃料」とは、ずばり、敷地内で山積みにしてある使用済み燃料のことでしょう。


使用済み核燃料が本当に資産であれば、敦賀原発が抱えてた宝の山を欲しがる電力会社が現れるはず!(笑)


 再利用できる見込みなんてゼロで、かつ最終処分の方法すらなく、ただただ山積みにしておいてあるだけの「核のゴミ」を、なんと「いずれ金塊になるはずだから」と言って財務諸表の資産欄に載せていたのです。
 「この鉛筆の芯はいずれダイヤモンドになる」と言い張ってると一緒なのですが、誰も欲しがらない「資産」は単なるゴミだという現実解を東大卒の優秀な官僚たちは知らなかったのでしょうか。


 最近はあまり見かけなくなりましたが、以前はよく「ゴミ屋敷」があったじゃないですか。
 「ゴミだらけだ、片付けろ」と指摘すると「いや、これは全て価値あるものばかりだ」って開き直る光景があると思いますが、電力会社も全く同じ「ゴミ屋敷」なんですよ。


 「核のゴミ」は今後10万年に渡って管理し続けないといけませんが、その処分費を真正面から査定すると天文学的な金額になります。
 100代後の子孫に3000年前の愚かな文明が作った「核のゴミ」の管理をやらせるわけですから、「天文学的な金額」というゼロの数の話で済む次元ではありません。


 こんな恐ろしいゴミを「金塊」と錯覚することで原発は動き続けてきました。

 まぁここまで積み上がっちゃったもんは仕方ない
 更に増やしたところで50歩100歩
 人間いつか死ぬんだし、滅びる瞬間まで楽しく過ごせればいいじゃん

 こんな考えのニンゲンという動物が地球を支配し続けるなら、さっさと滅びたほうがいいですね。
 45億年の地球にとっては10万年や100万年、誤差のようなもんですから。