28年ぶりに貿易赤字国へ

貿易収支、28年ぶり赤字=7253億円、景気悪化で輸出急減−08年度

 財務省が22日発表した2008年度の貿易統計速報(通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は7253億円の赤字に転落した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090422-00000029-jij-pol

 アメリカがボロボロで国債を発行しまくってる話を聞いてドルの崩壊を危惧する声が大きいが、日本が貿易赤字国に転落した今の状態を維持した場合、ドルが崩壊するよりも円が崩壊する方が先になってしまうのではなかろうか。


 まず、日本の借金度だが、GDP(国民総生産)に対する国債発行残高(借金の合計)は、なんと180%に迫る。(今年度末はGDPの減少と相まって200%近くにまで行くと思われ)

http://dl.ftrans.etr.jp/?a078324c230a46d9b742bf51d15f2dcdf79a67be.gif
引用元は財務省

 国民の消費活動の全てを借金返済に充てても丸2年かかるという恐ろしさだ。
 対するアメリカだが、日本の 1/3 くらいしかない。
 最近になって巨額の財政出動を連発させているものの、当面は日本の200%弱に迫ることはないだろう。


 なんで、GDPの200%弱も借金が出来た(金を貸してもらえた)のか?


 国家財政は破綻してても民需活動(貿易収支)が黒字であり、節約は美徳の価値観から国民の貯蓄が1500兆に達するという素晴らしい国で有り続けていたから成し得た借金である。
 要は、資産もあって儲かってる国だから、その国の政府にお金を貸す人がいたわけだ。


 ぶっちゃけ、時の与党が無策を連発させ続けて、イタリアをも越える勢いで借金しまっくてもなお、日本国債が消化できていた(お金を貸してもらえた)のは、貯蓄に励む優秀な国民のおかげであり、その国民が一生懸命に働いて儲けた(貿易収支を黒字にしていた)からだ。


 その頼みの綱であった貿易収支が赤字に転落するという。。。


 郵貯民営化は外資の圧力とも言われているが、外資の言いなりになって、この膨大な国民貯蓄をも毀損させられる事態に陥れば、もう日本にお金を貸してくれる人はいない。

 
 同じ水準の、国債発行残高200%ほどで国家破綻したアルゼンチンとの違いは、もはや国民貯蓄の多さだけだ。


 前々から書いてるが今の日本における不景気は、庶民のお金が無くて物が買えなくなって引き起こされたものではない。
 マスゴミが景況感の悪化を殊更に煽りまくって、影響していなかった庶民までも不安に陥れ、必要以上に生活防衛に走らせてしまった結果だ。


 各家庭の預金残高は増えているはずで、漠然とした不安のなかで出費を抑えている状態なので、そんな状態で10兆円をバラマいても預金残高が更に増えるだけ。
 結果として借金だけが後世に残る。
 かなり由々しき事態である。


 アメリカが(マスゴミを扇動してまで)日本に対して、必要以上に巨額な財政出動内政干渉まがいに求めている点も実に気がかりだ。
 日本を国家破綻の危機に追い込む気じゃなかろうな?とさえ疑ってしまう。