汎用ガイガー検波ユニットの製作(3号機)
久しぶりにガイガー関係で コメントもらった こともあって、先日作った 汎用ガイガー検波ユニット の続きを。。
(今回のは3号機、前回の は2号機、初号機 は無防備なまま出張へ持って出かけて壊した)
もうすでに 前回ので、DIP部品を使ったときの限界とも言える 16ホール基板 10枚(2×5)の高集積を達成してまして、ほとんど改良の余地は限られているのですが、コッククロフトで大量に消費するコンデンサ、これまでの マルツの 0.1μF@100V なコンデンサ(100個で1500円) でも十分に安いとは思いますものの、先日 M51958B なるパーツを RSオンライン で買い求めた ついでに 表面実装品(100個で700円) をポチっ。
コックの後ろに配置する(高圧)平滑コンデンサも、ついでに 表面実装品(5個で460円、50個で3450円) をポチっ。
本当は耐圧 2kV 品が安心なのですが、0.1μF という大容量と価格とを優先するということで 1kV 品で妥協。。
(全体的にどの部品も耐圧ギリギリなので、ここだけ拘っても仕方ないという話もある)
いちお「集大成」的なところに達してると思うので、GNDラインの参考例と共に半田面も公開
半田側を見せるのは恥ずかしいですけどねー、写りが悪いですけど、実物の半田付けはもう少しマシなはず。。
いちお高圧部と低圧部とを仕切るような感じに GNDライン を引いてますが、どんだけシールド効果があるのだか・・・
部品面が無防備なので、イメージ先行してるだけ、という話もあり、専門の方が見たら一笑に付される可能性大!(笑)
図にも書き入れましたが、一箇所だけ不自然に配線がクロスしているところ、2号機を作ったとき「UEW線が僅かに足りないぜ!」ってミスやらかしたのですが、すでにUEW線がICソケットの下を這ってて張替え困難・・・ってことで、クロスさせて凌いだものの、2号機と3号機とピン互換にしないと不便なので、こんな風な不自然な配線になってます。
私の2号機/3号機とピン互換させる必要性はないので、これから作られる方は、素直に配線していただき、基板面のピンヘッダの順序を右から 5V、SIGNAL-OUT、VREF、GND の順にしたほうがいいです。
HVOP と書いてあるのは、アノード抵抗の手前から出してあり、複数管のときに使う用のところで、ガイガー管を直接つなぐ前提ではありません。
主要部品表(一般的な抵抗やセラコンは除く)
オペアンプ | LMC662(@150円) や NJU7032D(@100円) など |
MOSFET | 2SK2962(@53円) など。耐圧的に 2SK4020(@53円) あたり更に安心 |
シュミットトリガインバーター | 74HCT14(@84円 や 20個で640円 など) |
インダクタ | 100μH(@30円) |
コッククロフトのコンデンサ | 100V 0.1μF(100個で1500円 や 100個で700円 など) |
コッククロフトのダイオード | 1N4148(50本で100円、500本で500円)など |
平滑コンデンサ | 最低耐圧1000V、容量1000pF〜0.1μFくらい、大きい方がいい (サトー電気さん とか 表面実装品(5個で460円、50個で3450円) など) |
10MΩな抵抗 | 千石電商が安い(100本で105円) |
100MΩな抵抗 | 少々怪しいがサトー電気さんに安い(10本で735円)中華カーボンあり |
カップリングコンデンサ | 最低耐圧1000V、容量は極小・数pF(サトー電気さん とか 20個1340円な表面実装品とか) |
GM管ホルダー | ヒューズホルダーで代用(2個52円 など) |
- 100均のビデオケーブルは静電容量が馬鹿にならないことが発覚、ガイガー管にかかる静電容量は出来るだけ少なくしたほう管の寿命が伸びる。
- 抵抗の耐圧オーバーを緩和するため、高圧がかかる抵抗は直列2本で(1本あたり半分の電圧が印可される)
- 複数管対応むけ高圧出力部、上の回路ではローパスフィルターの後ろから引き出しているが、手前から引き出して複数管それぞれにローパスフィルターを形成したほうがよりベター
- 4芯シールド線には100均のUSB延長ケーブル(105円/m)が最適
追記(2013/03/21)
上の回路図は希望するアノード電圧を外部からパラメータ的に受け取って仕事するタイプですが、常に同じ管との組み合わせで使う場合、アノード電圧を可変できるようにする必要ないですよねぇ
基準電源から希望するアノード電圧を固定的に出力する回路図を別に書き起こしました。
PIC や AVR など、mbed みたいに D/A コンバーターが内蔵されていないマイコンでも活用いただけます。
詳しくは 超高感度ガイガー5/6号機の投入 を御覧下さいませ。