Mark2 互換機に複数管を装着 (続)
Mark2 互換機に複数管を装着 を書いて2ヶ月が経とうとしています。
2ヶ月の間、ログールにデータをアップロードしたまま放置していたのですが、いまいち安定した測定結果が得られてませんでした。
同一管4本(J306βγ)で測定していたのですが、中華管とは言え一応は新品なので管毎にばらつきはあまりあってはいけないのですが、時々1つの管だけ3倍の値を出してきたり・・・
オペアンプのピンとGM管の組み合わせを変えてみたり、色々と原因を特定しようとしましたが、「どっかからノイズ拾ってるなぁ〜」という風で特定に至らず・・・
で最終的に行き着いたのが、「ブレッドボードの上で、部品の足も切らずに組み上げているのが悪いに違いない」と。。
それならば、ということで、mbed universal board R0 で組み上げた互換機(摸造機) の余った土地に複数管むけ回路を「ぶっつけ本番はんだ付け」で組んでみることにしました。
以前までは秋月インバーター(販売終了)を使ってましたが、せっかくコッククロフト昇圧回路も実装してしまっていますので、今回はこいつの負荷テスト(何本まで対応できるか)を調べる目的をかねて、Mark2互換機のコッククロフトから給電を受ける仕様としました。
なおオリジナル版ではコッククロフト回路で 2SK2040 を使っていますところ手持ち在庫の関係で 2SK2962 に差し替わってたり、カップリングコンデンサも 10pF に差し替わってたり、アノード抵抗も 10MΩ になってたり、100μHのコイルは 秋月の 2A 品 とか細かな違いがあります。
放射線ピコーんに伴う信号を mbed に引き渡す際にコンパレータとして用いているオペアンプは、LMC662 の4回路版である LMC660 を使わずに手持ち在庫の LM324 を使ってみました。
余談になりますが、コッククロフトのところのオペアンプは出力が レールtoレール のものでないと昇圧不良(発振しない)に陥るぽく、コッククロフトのところを レールtoレール じゃない LM324 や LMC328 を使うとうまくいきません。
耐圧100Vのセラコンは以前はマルツで100本1400円だったのですが、今は1600円に値上がりしてる 模様。。
回路図では1管+3管で書いてますが、高圧コンデンサの手持ちストックが僅かになってきたので、実際の組み上げは+2回路になってます。
J306βγという BG で 90cpm くらいの感応度を持つ管を3管つなげてみました。
適当なファイル名で GM管特性ファイルを作り、voltage:400 のみを記述して env.ini の中で指定してやると、上記のような各管確認モードで起動します。
(lcdLayout=2にすると上段に1分平均cpmが出ます)
さて効果のほどは・・・?
SBM-20の1分平均cpm | J306βγ×3の1分平均cpm |
SBM-20 の1分平均値は0.1μSV/h前後の低線量の環境では値が暴れすぎて使い物にならないと言っても過言じゃないんですが、J306βγ×3 ともなると1分平均でも値のブレが極めて少なくなります。
SBM-20の10分平均cpm | J306βγ×3の10分平均cpm |
SBM-20の60分平均cpm | J306βγ×3の60分平均cpm |
コッククロフトからの給電であっても、3本(300cpm程度)くらいなら問題なさそうな雰囲気ですね。
追記(2012/01/14)
高圧コンデンサを補充しましたので回路を増床し、1/14 17:00 頃からJ306βγ×4管で計測してます。
ただしβ線の遮蔽は行ってません。
追記(2012/01/26)
朝から車に積んで持ち出したところ、なんかトンでも数値が出始めました。
特定の管だけなので、配線の半田不良(振動によって接触が変わる)という気がします。
(2管は正常で残りの2管が暴れてる)
追記(2012/01/31)
どうやら4管中2管が個体不良のようです。
以前の秋月インバーター使用時(電圧を帰還させての自己調整していなかった)に過電圧な状態にしてしまい壊したのかもしません。
管にマーキングはしていませんが、当時は最大2管で試してたので、たぶん・・・
異常と思しき2管を外して、残りの2管で測定しています。(BGは2管で200cpm前後)
追記(2012/02/01)
J209 向け 1000V 版の記事を書きました。
追記(2012/03/28)
手持ち範囲の高感度GM管を比較させてみました。
追記(2012/04/19)
夜に、J408×4 に交換しました。
追記(2012/05/01)
J408×4 をブログにまとめました。