Windows Server 2019 で Bluetooth HID Device を使う方法

 最も利用頻度の高いマシンが工作机に常置してある LIVA-X2(N3050・4GB・SSD120GB)でして、Windows Server 2016 を入れてクライアントとして使っておりました。
 大変に省エネでして 24h365d 付けっぱなしには最適なのですが、いかんせん N3050 という非力さ故、Arduinoコンパイルでさえ分の単位の時間を要する状態が続いてまして、いよいよ限界。


 そんな中、同じくファンレスマザーボード J3160DC-ITX の中古を 3000円 ほどで見つけましたため、N3050・4GB → J3160・16GB に一気にアップグレード♪
 せっかくハードを新調するのですから、クライアントOSも最新の Windows Server 2019 にすることにします。


 Windows Server 2016 の時 と違って Windows Server 2019 では最初から Bluetoothコンポーネントが入ってる様子で、手持ちの Bluetooth マウスは難なく一発でペアリング成功しました。


 これで、めでたしめでたし・・・という風であれば、このエントリーの存在価値はありませんネ。


http://dl.ftrans.etr.jp/?d3035942fad9482ebc30ced27144f98ce68b8669.png http://dl.ftrans.etr.jp/?6e82a51f9fec47eebe713a1148b92cd6cc7de26f.png


 ペアリングは成功して一見すると使えそうな気がするのに、Bluetooth HID Device のドライバがないため使えないという状態なのです。
 これはもしやと C:\Windows\System32\drivers の中を確認すると案の定 hidbth.sys がありません。
 C:\Windows\Inf\hidbth.inf は存在するものの、サーバー除外のシグネチャー入り。


 糠喜びさせやがって・・・


 どうせ Windows10 とカーネル一緒なんだし、足りないものは Windows10 から取ってきて無理矢理に入れてしまうとしましょうか。
 適当なフォルダを作って、その中に C:\Windows\Inf\hidbth.inf と、どっかの Windows10 マシン(1809)の中から C:\Windows\System32\drivers\hidbth.sys を採取して放り込みます。


http://dl.ftrans.etr.jp/?d0195ce95c1b4236a218ed12f4341a8fccf1cad8.png http://dl.ftrans.etr.jp/?6fbee830929145e8b915e2fceaa7b0df2e2964f1.png


 hidbth.inf をメモ帳か何かで開いて、サーバー除外のシグネチャー部を削除します。

修正前(before) 修正後(after)
http://dl.ftrans.etr.jp/?c2990c17bbda442fa2fc069527df43abc1d930ca.png http://dl.ftrans.etr.jp/?f8c54b79c3bc4d72860d314dc12f9655d6cb6e78.png


 そしてこいつをインストール・・・と言いたいところですが、改変した inf に対応する証明書ファイル(.cat)を準備できないため、未署名ドライバの強制インストール という手順で行います。
 具体的な方法は こちらの方 が詳しく説明されてますが、大雑把には

セキュアブートが無効なのを確認したうえで
bcdedit /set TESTSIGNING ON
shutdown /r /o /t 0

 この状態にして、先ほどの hidbth.inf を右クリックして「インストール」します。
 無事に終わったら

bcdedit /set TESTSIGNING OFF

で通常のモードに戻しますが、さっき強制インストールしたドライバはしっかり生きてます。


http://dl.ftrans.etr.jp/?64caa710399f457da37d4666bbf414f1e3059966.png http://dl.ftrans.etr.jp/?c38e80ad362d424782adf4493da36d6cf7e326df.png


 WiFi や Audio や Flash は技なくデフォルトのママ(役割と機能から有効にすることで)使えます。
 (テレメとかは Server にもあるが)ストアアプリや勝手インストールと言って余計なお節介のない、すばらしいクライアントとして Windows Server 2019 を利用するのがお薦めです。


 Direct Play さえもあるので、ゲームなんかも行けるんじゃないのかな?