リチウムイオン電池にも使えるハイサイド動作な過放電防止回路

 最近は さくら IoT で色々と遊んでおります。
 私は Arduinoシールド でなく、ブレークアウトボードのほうを選択したのですが、Arduinoシールド と違ってブレークアウトボードのほうには昇降圧な DCDC が搭載されていて、3〜5.5V という幅広い電圧に対応しています。
Arduinoシールド と ブレークアウトボード との違いは こちらを参照
 

 「どうぞ電池を使って遊んでやって下さい」って風ですよね。
 なので、設計者の意図を汲み取って充電池をつないで外に持ち出すわけですが、ブレークアウトボードに載ってる昇降圧は確かに便利ではあるものの、どうも電池の電圧が空っぽに近づいてもカットオフしてくれるわけでもなく、電気を搾り取ろうとしているみたいなんです。


 ということで過放電防止回路の出番。


 過放電防止と言えば 4年ほど前に M51957B/M51958B を使った例で書いてます が、今回はよりシンプルなものを。
(消費電力も少ない)


http://dl.ftrans.etr.jp/?1ee424bb01e24571ab133f21d85431700771c0ec.png


 秋月の 3.3V 向けリセットIC を投入しました。
 リセット電圧は 2.63V と固定ではありますが、リチウムイオン充電池にはちょうどいい電圧です。
 NiMH充電池3直列にとっては、やや低めではあるものの、さくら IoT くらいに電気を食う機材で用いる場合は、カットオフされたあとに電圧が復元するので、それほど心配いりませんが、もっと消費電流が僅かな機材に用いる場合は、復元もあまり期待できないため、もう少し高め電圧(2.93V)で作動する「TCM809S(MAX809S)」あたり使った方が安心かもしれません。
(AliExpress)


 んで、こいつを 秋月16ホール基板 に実装。


http://dl.ftrans.etr.jp/?fa4908681f0449a18f7031d91f1be329856ed7d7.jpg


http://dl.ftrans.etr.jp/?385b24fabcdd49ceab052d589178deadd7dfda8e.jpg http://dl.ftrans.etr.jp/?d51a9276fa6849aba58357471113d6de582c5dfd.jpg


 これで安心してニッケル水素電池を利用できます〜♪


(追記)
 秋月扱いの ニッケル水素電池(2100mAh)×3直列を使って1分おきに位置情報と周辺WiFiを送信する条件で試験したところ、約9時間後に本過放電防止回路が作動し安全に停止しました。