DVP-FX780 「このディスクは再生できません」の修理
超弩級のピーカンで、涸沢とか半端ない混雑でしょうねー
以前は、この時期を狙って横尾本谷の左右を歩いたりしていましたが、特に今年は町内の役を担当してるもんだから、毎週のように行事だの集まりだの入って碌に出かけられたもんじゃありません(涙)
快晴の青空を横目に「夏の宿題の残り」を片付けようと取りかかります。
ターゲットはソニーのポータブルDVDプレイヤー DVP-FX780 です。
ディスクを挿入しても90%以上の確率で「このディスクは再生できません」とエラー表示されて止まってしまいます。
何度も入れ直すと、かなり稀に再生開始するのですが、それでも途中で止まったり・・・
「DVP-FX780 このディスクは再生できません」で検索してみても 全く関連する情報に辿り着けません。
液晶が 7インチ の 480×234 という、ほとんど完全なるゴミスペックのせいでしょう。
誰も修理など考えず、ただちに捨てて新しいのを買い求めるのですよね。
私もそう思って廃棄前提で放置してましたが、久しぶりにディスクと電源を入れて、筐体に耳を密着させてみると中から声が聞こえてくるんですよ。
「キュイーーン、コットン、キコキコ、キュイーーン、コットン・・・」
「ご主人様、もうちょっとだけお待ち下さい、ディスクのピットを読もうと死にものぐるいで頑張ってます」
だいたい故障箇所のあたりが付いたので、ダメモトで分解開始です。
ゴム足の中に隠しネジが仕込んであるのは定番として、「これ剥がすと保障外ですぞ」の白いシールの中のほか、ディスクをセットする側にもゴム蓋の付いた隠しネジがありました。
裏13本、表1本 のネジを外すとケースはすんなり開きます。
こいつは表向きには交換不能なバッテリーが内蔵されているのですが、雰囲気から 18650 の2直列ぽいですね。
「これ剥がすと・・」の白いシールを破らないとバッテリー交換できない仕組みですから、交換を試みる人は稀でしょう。
ケースの裏に交換用の蓋を作るくらい、たいしたコストじゃないと思うんですけど、わざわざ交換させなくしておいて本体丸ごと買い換えさせようとする商法は、まさに エコ でなく エゴ ですな。
さて、電池の話はいいとして、「このディスクは再生できません」 の件。
読み取りレーザーの出力が経年劣化で低下して、ピットの読み込みに失敗しているせいだろうと判断しました。
ピックアップの付近に調整用の半固定があるはず・・・と探します。
モーター駆動のコネクタを外すだけでピックアップ一式を持ち上げられるのですが、ありましたよ、その裏側に半固定が。
このプレイヤーは DVD のほか CD も読み込めますので、調整の半固定も DVD むけ、CD むけ と2つ付いています。
どっちがどっちかは基板からは分かりませんが、とりあえず結論を書くと左側が CD むけ、右側が DVD むけ、でした。
どれくらい回したらいいかは勘だけが頼り。
とりあえず、これくらい回転させてみて組み戻して試したところ・・・
はい、ばっちり♪ 修理代ゼロ円で直りましたとさ。
本当は「エラーの出ないギリギリ低出力」が良いので、半固定を少しずつ戻しては試してはで、ギリギリを探ったほうがベターです。
DVP-FX780 に限らず、液晶のあるなしに関わらず、ほぼ全ての DVD プレイヤーは同じ構造です。
ピックアップのレンズをフキフキしてもダメで、かつ本体に耳を当てて「ディスクを読もうと頑張ってます」という音が聞こえてきたら、かなりの確率で、半固定を弄るだけで直ってしまいます。
捨てる前にダメモトで挑戦くださいませ〜
※弄る前に写真撮影して、もとの半固定の角度を記録しておき、半固定の選択を間違えたときは戻せるようにしておくこと。
(追記)
一時は完治したかのように思えたものの、エラーが再発
ディスク軸モーターの動きが渋かったので、分解し空いた穴から CRC556 吹き込んでやったら、完全絶好調になりました。